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私は街を歩いていると、なぜか外国人に肥をかけられる。うっ、臭いっ!いやいや、
声をかけられるのだ。勤務先が新宿ということもあって、三井ビルはどれだ?とかリムジンバスは
どこから乗るのか?と聞いているように思うのだが、英語がわからない私には話かけられるだけで
緊張してしまい、不自然な笑みを浮かべながら、大汗をどっとかいてしまうのだ。
どうやら、はすぴー世代あるいはそれ以上の世代の者にとっては、いまだに外人コンプレックスと
いうものがDNAに刷り込まれているようだ。その理由はガキの頃にアメリカン→ゴージャス→カッチョいい
という記憶がインプットされているからで特にアメリカ人に対しては苦手なのである。
はすぴーが小学生の頃は、白黒テレビで「ルーシーショウ」「奥様は魔女」「スーパーマン」
「パパは何でも知っている」「それ行けスマート」「ビーバーちゃん」「バッドマン」などを見ていたが、
それらに共通するのは、"豊かなアメリカン"なのだ。ガレージにはアメ車があり、(当り前か)
広い芝生でバーベキューなんかしちゃったりして、何気にハンモックがあるのもアメリカン。
何といっても信じられないのは、家の中を土足で歩きまわっているし、泡がいっぱいの
お風呂の中で体を洗ってしまうのだ。天井には豪華なシャンデリア、居間にはでっかい
ソファーにでっかい犬が怠惰をむさぼっていて、子ども部屋にはおもちゃいっぱいで、
ぼく専用のベッドがある。でっかい冷蔵庫の中にはでっかい牛乳びんが入っていて、
おもむろにコーンフレークにかける。100%果汁のオレンジジュースと思われるものを
ジューサーで作り、ママはいつもドレスをきていてキレイにお化粧をしている。
これらは当時のはすぴーにとって、日本との生活様式の違いなどというものではなく、
まるで地球外の未来文明をみているかのようだった。

決して大袈裟ではなく、あまりにも自分の日常生活とはかけ離れていたからだ。
この頃の我が家といえば、ガレージのかわりに物置小屋に、ごっつい自転車があり
(マイカーなんてあろうはずがない)、一応、狭い庭はあったが、芝生のかわりに雑草が
生い茂り、風呂は銭湯に行き、泡を少しでもつけたまま湯船に入ろうものなら、恐い顔を
したおっさんに叱られる。天井にははだか電球、居間にはちゃぶ台、雑種のノラ犬は吠えまくる。
子ども部屋なんてものはなく、おもちゃといえば、めんこやベイゴマ、ぼく専用の
せんべいぶとんがある。冷蔵庫には砂糖入りのむぎ茶、オレンジの粉末ジュース、
おかあちゃんはいつも割烹着を着ていた。
(あれから30年が経つが、未だに当時のアメリカのレベルに追いつけないのも情けないぞ)
テレビの中でも、とりわけアメリカンぽかったのは、キングコングが登った
高層ビル(エンパイヤステイトビル)、スパイ大作戦で出てきたゴールデンゲイトブリッジ、
パートリッジファミリーのキャンピングカー、クラークケントが勤務するオフィス街、
そして必ずといってよいほど出てくるのが、パイを顔に投げつける場面だ。
そもそもパイというものすら、どんなものか知らなかったが、食べ物を粗末にしてはならない
という教育をうけたはすぴーにとって、それはかなり衝撃的だった。

アメリカンな言葉で連想するのは、アメリカザリガニ、アメリカンクラッカー、アメリカ
シロヒトリ、アメリカンドッグ、アメリカンチェリー、アメリカンフットボール、アメリカン
コーヒー、アメリカンドリーム、アメリカンジョーク、、、どや?これらの言葉を聞いた
だけでも豊かな文明と陽気で大雑把な性格、パイを投げつけたくなるような気質なのだ。
昭和40年代、テレビではよくみかけていても外国人は珍しく、背が高くて目が青い
だけで、恐かった。そして外国人というだけで全員、アメリカ人だと思っていたのも
ごく自然だった。さすがに我々の世代でアメリカ人をみて「ギブミー、チョコレート」と
いった者はいないが、「おい、お前、話かけてみろよ」「いやだよ、お前が話して
みればいいじゃん」「最初はハローっていうだぜ。その次はファッチャーネームだ」と
外国人がいればそんな会話さえしていた。見知らぬ小学生からいきなり名前を
聞かれた相手はさぞや呆れてきたことだろう。
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さて、アメリカンなおもちゃといって思い出すのは、「ツイスターゲーム」
「クレイジーフォーム」「クレイジーロープ」「スライム」「ゴムのマスク」「バンカース」と
いったところだろうか。これらは実際にアメリカから輸入されたかどうかは
不明だが、はすぴー的にはとってもアメリカンなのだぃ。
☆ ツイスターゲーム
はすぴー世代の方なら大勢の人が覚えているだろう。クラス会やお楽しみ
会などでよくやったもんだ。男女ふたりがマットの上に立つ。次に第三者が
ルーレットのようなものを回す。そこには「右手 青」とか「左足 黄色」と
書いてあり、男女は競ってその指示された色に手や足を置いていく。
やがて不自然な格好で体と体が触れ合うようになり「まっ、いやらしいわ♪」と
いうポーズになり、先に尻餅をついだ方が負けとなる。ルールは一度も
聞けば子どもでも理解できるシンプルさと、勝っても負けても明るい雰囲気、
罰ゲームにはパイを顔にぶつけられそうなアメニティが
いかにもアメリカンなゲームだと思う。
(調査したところ、ツイスターゲームは1968年1月に任天堂から800円で発売された。
その後、ツイスターゲームの敷物は、レジャーシート代わりにもなって重宝してました)

男同士でやると虚しいものがある
☆クレイジーフォーム
「クレイジー」、、、うーむ、なんというアメリカンな言葉だろうか。
フォームとは「泡」のことで、スプレータイプで押すと口から白い泡が
ピューと出るおもちゃだ。例えていえば「ヘアムース」「シェイビングフォーム」
みたいなものだ。しかしその泡は"紐状"でなかなか崩れにくく固体の
ままなのだ。だから泡というよりも半固形の紐といった方が近いかも。
このおもちゃでどうやって遊んだかというとあまり覚えていない。後ろから
姉にこっそり近づいて、頭にピューーー。「うわっ、何これ、気持ち悪りぃぃ〜」
後ろから母にこっそり近づいて、頭にピューーー。「うわっ、何これ、気持ち
悪いじゃないのっ!」、、、とまぁ、この程度のジョークグッズにしかない。
銭湯に持ってきた小暮君は、泡が湯船に入ってしまい、恐面のオヤジに
どつかれていたが、その時、オイラは他人のフリをしてごめん。<(_ _)>
意味のないバカバカしさ、相手が怒った時には「うわはは、ジャスト ジョーク」
で済んでしまう明るい雰囲気、その仕返しにはパイを顔にぶつけられそうな
アメニティがいかにもアメリカンなおもちゃだと思う。
(調査したところ、クレイジーフォームは1966年7月にバンダイから
280円で発売され、3ケ月で240万本も売ったというからスゴイ。)
☆クレイジーロープ
「クレイジー」、、、うーむ、なんというアメリカンな言葉だろうか。
(↑あっ、これ、さっきも言いましたね)
これはクレイジーフォームほど有名でないので、ご存知の方は
少ないでしょう。先のツイスターゲームに近いもので、男女4人
くらいでやると盛り上がる。ルーレットが指定する体の部分
(足・腕・腰など)をロープでひと巻きする。やがて体の自由が
きかなくなってきて、ついには全員がかんじがらみになって
しまうというゲームだ。
これを深夜、荒縄とろうそくでやると、かなり怪しいっす(笑)
これまた単純でパーティでやれば盛り上がり、ゲームをきっかけ
に恋が芽生えそうな明るいムード、罰ゲームにはパイを顔に
ぶつけられそうなアメニティがいかにもアメリカンなゲームだと思う。
(調査したところ、クレイジーロープは1968年にエポック社から800円で発売された)

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(原稿:2002.6.30)