5円玉指輪

 

たぶんこの「5円玉指輪」もはすぴーの周辺だけで流行っていて、

全国的には何ら認知されていないものだと思うが、もしかしたら

「俺のところでも流行っていた」という人がいれば、ぜひとも連絡

していただきたいと思う。そしてこの遊びは大人になって冷静に

考えれば「金銭の偽造工作」になるので、良い子の皆さんは真似を

しないように。

 

要するに一言で説明するなら5円玉の穴を繰り抜いて指輪にした

ものなのだが、大変時間と労力のかかることだったし、その作成物

を「好きな女の子に差し上げる」というのが、ミソなのです。

 

まず準備するものとしては、5円玉1つ。牛乳ビン1本。太目の

針金30センチ。棒状と紙のヤスリ。それと高い志と対象とする女の子。

まっ、これだけあれば準備物としては十分でしょう。

完成までに期間はこれに費やした努力に正比例しますが、だいたい

の目処としては、2週間程度みておくべきでしょう。

 

最初に行うことは5円玉のフチを丸め、規定の5円玉の厚さの

1.5倍から2倍くらいの厚みを持たせると同時に黄金色にする

作業です。これをするには針金を5円玉に通し、コインが回転する

くらいを「遊び」ももたせ、針金を止めます。それを牛乳ビンの

底に叩き付けます。ヒタスラ、ひたすら・・・

叩き付けること、何万回か、わかりませんが、はすぴーの場合、

毎休み時間と放課後、そして自宅でこの作業を毎日これを繰り返

し、約1週間費やしたと思います。

(ああ、青春だなぁ。なんという時間の無駄)

そうすると本当に信じられないくらい、5円玉がピカピカの黄金色に

代わり、指輪のように丸みを帯びます。

 

ここまでの作業で全工程の半分が終わります。そして今度は「穴開け」

です。棒ヤスリでひたすら穴を大きくします。この作業も根気が要求

されますが、途中であきらめてはいけません。効率を良くするために

こっそり技術室に忍び込んで「万力」を使っていた輩もいたが、これ

は「ルール違反」でありますし、先生に見つかって「ケツピン」

(別途解説)をくらったものもいました。

 

最後に紙ヤスリでリングの裏側をきれいに磨き上げ、ボロキレで

全体を磨けば、それはもう立派な指輪で誰が見てもかつては5円玉

だったと思えないものになっております。

 

この涙ぐましい傑作を自分のものにしないで、愛する女の子に

贈呈するわけなのですが、ここからの成り行きは各人の技量に依存し、

指輪の出来、不出来とは全く関係ないので、割愛させていただきます。

ちなみにはすぴーの場合は、、、、、Y子ちゃんをゲットしました。

今でもこの5円玉指輪は作ってみたい一つなのです。

 

 




あの頃のセピア色の想い出


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